快適は増進、不快は減少という直感が働き、快適ばかりに視線が向かう。快適感は不快感との相対感覚と現れ一面ばかりによると適正感を見失う。権利義務関係の均衡への意識は、快適を達する権利の面と、それを得る為の義務から成り、後者の側に不快の性格があり、こちらを取らずに権利を欲する事が適正からの乖離と表され健全性を見失う。エネルギーを投じてリターンが得られるという原理と同様であり、タダ乗り感覚や盗みという行為は他者や外界を尊重せずに一方的な強欲を表す姿であり、両者の適正関係の形成にはフェアな均衡感覚を持って、成果や効用の創出に適正な対価や報酬を支出する感覚が伴い需給構造の適正や人と人の適正な皮膚感覚が作られ、一過的でない反復した関係や深度に及び、快適ばかりを求めずに不快に耐えられる感覚が伴って健全な心身が作られる。
二つの基本的な感覚に対して、適正を見出す情緒の作用が理性と言い換えられ、物的即効性の効用に対人的に良好な感受性を求める健康な感性が示される。二項対置概念と調和を創り上げる思索の根本的な仕組みと成り、生滅や正負、攻守や明暗等々の対極に人との関係性を視野に含ませて両者の適正な調和を探す所に人間性の概念が当てられる。
個人と集団、民間と行政等の対立にも、同様の感性が適用されて両者を統合する観念を作り、フラットな関係性から同一理念を見出してそれを叶える協働関係の構図を描き、効用を齎した事への適当なエネルギーの返還に在って健全な関係の持続に及ぶ。こうした原理を「因果応報」等という抽象概念で表され、世界観や世界観の形成基準と表現される。どこか一面的な欲望を当たり前のように求められる今日的な感性には、偏った快適性への過剰ぶりが映し出され、物性感覚の進行による過敏反応が起こされる。問題と映し出される事象の根本的な原因に相当し、人との良好性よりも個人的な欲望を強く求める向き回り、平等感覚の欠落した自己中心的な姿に、長期的な普遍性と離れた歪な精神性が映し出される。
他利を作り自利を得られるという気流から他者を抑え込む事や他者から奪う発想の対象化や攻撃性が進み利益を得る容易な手法に向かい、粘り強く原理を作るエネルギーが脆弱化する事へは基軸の弱い人間性が進行する。管理手法ばかりに意識が向かい、人との距離を設けて支配する作法が多用され、純粋な原理自体の向上に力が投じられない創造性の歪んだ状態と映る事が少なくない。ここに問題の焦点を定めて健全な人間性への基本原理を訴求し、適正な人間作りへの秩序の醸成が進められる。
これを称して「原理創造型世界観」と抽象され、資源等の有無に関わらず原理形成力を動源とした推進力を強めて生身のエネルギーに対する適正リターンが均衡し健全性が向上する。物理依存症が過度に進行する弊害が目立ってきているかにも感じます。画一的、偏狭な感覚が強まり、単式の方程式による物事の決定という思考や行為の型式化が進行する。根本面への深まりある思索が進められて、厚みのある基盤や極端な反応の予防に連なり物性による強要等に陥らない二極対立の適正調和を見出す感性が創り出される。持続力や継続力に文化力の本質が生まれる。