日本文化原論における保守思想

子供の頃に正義像が入力される。まずは両親の性格が色濃く反映され、兄弟間の秩序が作られ、そして学校における先生の性格が善し悪しを判断する基準の感性へと浸透し、友人間における優劣の序列と現れる。年齢的な序列や、技能的な序列、人徳面の序列など。

学問的な志向性やスポーツでの優秀性、音楽芸術面での魅了性、ユーモアのセンスの良さ、等々、何がしかの領域や側面で、人への関心を起こし、技能的な優劣、道徳的人徳の基準が生まれる。これらが純粋性の高い絶対則に置かれる。そして、生産者という経済人の立場における倫理や技術、市場との関係へと発展し、各領域での牽引的なモデルが現れ、それを手本とした限定的な秩序が生み出される。領域独自の限定的な基準が生まれ、相対的な個々人性の価値が創り出される。こうした直接的な尺度を基準にして、個々人の自然な関心が進み、序列感への納得性の高い秩序が生まれ、切磋琢磨等にエネルギーが投じられる。

財力や権力は、どちらかというと間接的な尺度に配され、それ自体での序列を志向する事は、健全な欲望という意味とは少々離れ、二次的な方法という性格に在り、こちらの面が過度に進んだ秩序からは、上述の固有領域の原理の探究が鈍化し、且つ需要者としての感性も萎ませる。財力や権力への意識の偏りから、歪んだ発想や手法が進行し、生身の感覚や感受性の豊かさが縮小し、無機質な合理性が増強される。

誰もが一定の同質的な感じられ方を描き出し、子供が感じ取るような所与的側面に振り返り、経験から積み重なって形成される凝り固まった概念を剥がして、ゼロベースの感性を蘇生させ、基軸となる原理を捉えなおすといった所から、物事の根本や基軸が鮮明化され、それに従った秩序の編成に良質な成長の軌道が現れる。

二次的な面と一次的な側面は、管理型の業務と技術型の業務等と及び、外界との対話に比重が置かれる面と、内部の中枢的技術を磨く面との有機性で、車の両輪が回る。これがやがて機能分化して、管理業務のアウトソーシングや技術の専門分化や協業が作られ、領域の細分化と精度の緻密性に至り、高精度な加工技術が生み出される。供給力の向上と需要感覚の反映という流れで、人々の感覚や志向性が作られる。

この一方向的な流れは必然的に、物性や無機質性の感度を進め、そこからの弊害が各種現れて、細分化からの統合へと欲望が回り、物性と情緒の調和性を導出しながら、両面の上昇に及ぶような軌道が生み出される。こうした動態感の下に、時々のトレンドが現れ、時流という色合いにあった技術やデザインを投じられる。経験から生まれる有用性と経験からの阻害性は、趨勢との比較によって峻別され、時々の共通性への適応に力が集中する。

こうした図式が変容しづらい長い周期で見た動的根源性の原理と浮かび、個別性と共通性が作られるという因果で人々の欲望の循環性を表す事に成ります。どんな時代感覚を抱くか、基礎的な諸条件の趨勢を根にして、分化や統合という欲望の向き方等をウオッチし、各自の技術に工夫が加えられ、時々の環境に適合する需給が創り出される。

根源原理は大きな周期として捉えられ、細かな志向性が時々の下と現れ、土台的な原理の上に、二次三次の原理が現れるという相関が浮かび上がります。根っこの部分はあまり変わるような事にはならず、衝動買い的な動きが時々生まれて、定番に戻る循環と映し出される。こうした歴史観が文化という面から描き出されて、人々の変容しづらい価値観を源泉にした感覚や頭脳の制御性が作られる。感覚的な進行を観念で留めるような向きの操作を適正に取る事が在って、長い周期の健全性が叶い、感覚的な自然反応は意識的な操作の下に制御されて健康な感受性が持続する。

人間側の意思が弱まり物性への止めどない進行には適当なブレーキを作る事への論拠に以上のような世界観が配されます。保守思想という価値観を広角性や根源性を容れて表す事によって、人々への実感や納得性を高められるように思います。この全体像の上に、情緒性の創造を乗せて意義の訴求を高め価値への認識を醸成し、長く根源の焦点から対価への客観性を生み、バランスを保った人間像の実現工程を進行させて、健全性の維持や上昇への道が持続する。機械性の感度が行き過ぎて保守思想の実態とかけ離れた動きに在る事の正しい自覚にどこか狂いを覚えます。

頭と感覚と感受性の分断や有機性の弱まりが、観念と行為の分断を生み、歪んだ性格からの思想と行為の乖離を齎し、思想の正しい表現が現れない。概念設計の粗雑さや支離滅裂な態度が進み、管理へ偏重した強圧的な操作性が生み出されるという病的な性質が浮かび上がる。根底からの規則性を正す転換期という時代観が現れます。ぼちゃん感性と物性依存症の暴走を防ぐ有効な施策を投じる事が必要に思います。

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