7)健全性ビジョンと再生産体系
感受性を強要するような事は基本的に可笑しく喜怒哀楽が生じるのは、エネルギー循環の適正感覚を元に過不足へ対して個別当事者間で発生する。例えば、饅頭をあげて、その代わりミカンを返す等という事物と交換における適正感覚が元になり、「嬉しい、悲しい、普通」という心象が生まれ人へ対する好印象や悪印象が形成される。この交換と適正感覚の共通性と個別性が生じ、様々な交流と交換の繰り返しから次第に適正感覚が起こり、「普通や正常」という基準が生まれる。価値の序列としては、生存への欲求が最上位に配され、生命の危機に対して助けられた等の事象に最も重みある交換反応が起こる。こうした稀な事象から定常的な再生産の協働関係におけるエネルギー投入と成果の産出と分配の適正といった交換へ及び蓄積が溜まるほどにエネルギーの発生が減りリターンが減少する傾向に、健全性のポイントが生まれる。生活水準の下落への苦痛からエネルギー投入に対する過剰なリターンを求める反応へ流れて、要望過多の性格へ陥り、外界との適正な交換感覚が崩れ外界からの悪印象が積み重なる。公平な感覚が崩れ真っ当な利益を作る力を投じず、安易な手法による糧の入手や歪んだ精神性による不正な行為へ着手し健全性の下落するスパイラルが生まれる。感受性の起こり方が変質しエネルギー循環の適正を崩し、万人的な制約への制御も効かず犯罪を発生させる。盗みや詐欺の性格が強まる糧の入手へ走り慢性的な性質の劣化へ及んで、何某かの失敗が明るみになって抜本的な性質の変化への機会を経て正常化への周期へ回る。生理的仕組みによる感覚的な欲求をベースに、人との関係上における交換と適正のエネルギー循環での感受性が発生する変わりづらい人間の仕組みが浮かび上がる。このような法則性が抑えられて、どんな欲望を意図するのか、何に喜びを抱くのか等へ立ち返り、あるべき人間性への問いとビジョンが作られ標準像と制御を図る発想が進む。こうして「欲望と力と責任の均衡」という尺度に健康な精神と肉体を測定する基準が生まれ自然や人や道具との相互依存関係の適当さを発想し、過度な一方向性の要望を強める事のない適当な調和感覚へと思索が進み肥満症からの脅威の回避と予防へ連ね、適当な恩恵を受けられる健康な主体性を作るに至る。影響力や規模が拡大し利害関係が広がり多様な調整や対処を求める外界からの反応が増加する。適当な要望と対応をもって管理能力が備わり主体性の生産性への理解や許容に及び存在が持続する。集団としての主体性の意思と構成員の感受性とがあまりに乖離すると外界からの期待と対応の齟齬を生み感受性と体と頭の連なりの弱い集団への心象が強まって社会的な問題事象の認識が高まり、規制の強化や自己改革などの契機に及び適当な主体性を作り直す機会を持つ。自然への過剰な要望や社会への適正の欠如、道具への過剰な依存への認識を機に、健康な主体性像への欲求が生まれて、幸福感を抱く変わりづらい人間の性質が浮かべられる。根源的な人間の良質性の認識が取られ感覚と感受性の適正を見出す制御を生む。局所事象と集積から構造的な面が浮かび上がり、性質的な欲求と充足が現れ部分と全体と根源という観点から主体性の適正を掴み作る事に及ぶ。因果の連なりをどの程度広げて全体という範囲を想定するかに領域観が起こり領域の適正を探す事になる。余りにも広く大きな領域を思うように制御する事は容易ではなく管理可能な適正サイズへの視点が起こり領域と掴める範囲が生まれる。作り出す影響と効用へ対する外からの態度がこれらを考える契機になり、怒りの表現や喜びの態度を適時実感しながら、自己と外界の関係を掴み主体性の制御へ及ぶ。市場的な自由選択の構造と規制的な需給構造や寡占的な構造という構造自体の性格も起こり常温的な性質の形成や認識も違いが生まれる。こうした面から経済や政治の範囲への適正へと視線が及んで二次的思想の形成へ反映する。或いは、国家間関係や地域間の秩序を作る観点に備えられ歴史の連なりと未来の方途を求める事へ及ぶ。健全な主体性像という世界観が描かれ現況への感度が起こり基準とのずれの認識へ及んで改善の方法を回す持続的な周期性をもって再生産の適正が作られる。内部の適正が崩れると外部へ粗雑な反応が現れる。内外を繋ぐ適正な生産と評価と分配の仕組みが求められる。
8)共産主義の問題面と普遍的原理の形成による思想の良質化
健全性概念を普遍的な原理と持って、人間の根源的性格に組み込み、その上で個別性と共通性の在り方を時々の諸条件に照らして最良性を導くという思想の二段構造において、良好な社会の自律と共存の仕組みへ及ぶ。つまり、労使関係から起こる人間性の阻害事象への問題が、古くから変わらぬ社会現象の中心課題とされ、その解決に私有財産を排して計画経済性を高め、平等の理想郷とする共産主義思想が形成されたものの、人間の健全なエネルギー循環の原理を欠いた仕組みには、持続的な精神と肉体の健康へは至らず、人々の強い支持には及ばず、本書で示すような健全性概念を根源的な普遍則として固める事に人間基盤の適正が図られる。人々の自然に起こる成長願望を求める行為に自由主義という要素を持ちつつ、欲望の質量に応じて適当な責任感覚が求められて、両面の均衡ある状態に人間の健全性が生まれる。現代的な人々の皮膚感としてごく自然な発想と映し出される。使用者と労働者の固定化による弊害や、力の蓄積からの肥満化に対して、動的エネルギーの発生に応じた返還の原理をもって、人間の創造力への価値が先んじ、物理性や権力を二次的に配して、目的と方法の序列を起こす事において、良好なエネルギー循環の促進が果たされる。こうした人や自然との相関に、良好な感受性が発生し、持続的に利益を作り出す改善の志向性が生み出される。自己ばかりの利益へ関心が注がれるほどに、外界や他者への理解やニーズを伺う意識が弱まり、利他を実現する力が喪失して、それを反映したエネルギーの返還へ及んで自然な感性の適正へ及ぶ。
望む願望に照らして力と責任の相応しい均衡的状態をもって健全性が起こり、各人の欲求の起こし方への個別的自由な裁量が置かれて、適当な均衡の制御性をもって、各人の自由が生まれる。大きく望めば大きく責任も課せられる相関に至って、健全な感性を備える心理面の良質性が図られる。
物理性へ従属的な意識が強まるほどに、創造力の善し悪しよりも、物理力に偏した制御性へ向かい、外界への粗雑な反応が強められ、心理的な負の増進へ及んで、肥満な性質への反発が強められ、或いは良好な他者を自由に選べる環境を整備しつつ、悪性との関係を断絶させる自然反応から健全な力が前面に現れ、有機体の適正な新陳代謝が生み出される。この良質性への循環軌道が強まる基盤則が強まり、その上に個々の志向性が起こされ、個別性と共通面の割合を起こして、適正な違いと共通的基盤が形成される。クズはクズであり、これが適正な感性になり、クズに関わらず健全な性質との関わりが深められる自然律が促進されて健全な社会秩序が加速する。クズとの関わりは、実害が想定される範囲の関与を持ち、必要最小の関わりが生まれる。地球という同一基盤上からの因果と影響への思慮を持ち必要な施策が投じられる。人間の健全な成長の変容に照らして関わりの程度に反映される。消極的な関わりのスタンスか、能動的に働きかけるべきか、多様な想定が生まれる。
誰もが良い方向性を持ち、頑張れば必ず報われる社会にあって、エネルギーの健全な循環へ及ぶ。下限的制約を設け、そして前進的創造の良質な基盤を整え、堂々と力を投じて力が返還される思想と実態の整合が図られ、持続可能な生存と繁栄の世界が生まれる。良質を前面に出現させるには、クズにはクズの対処を進める事が必須とされる。