3)本書の目的

人間形成の共通基盤概念を形成する「教育文化」の役割が、長期的に見る生存と繁栄の確かな軌道を作り上げる根幹の作用に配される。短期や中期性の価値の形成にも、長期基盤の適正があって、適正な利益を作りあげる事へ及ぶ。一時の利益と感じる事も、長いスパンで見ると不利益やマイナスの影響を齎せる事も少なくなく、根源的な価値を抑えた利益概念の形成と保有において健全な発想や行為へ連なる。このような体質を形成するのに、根本的な感受性の適正をもって、生産の包括的な枠組みや、社会現象の大局的なビジョンの形成が全体的な概念図と現れ、根と全体観の適正を作り上げる。根本的な感受性とは、畏敬の念といった生命観への尊さを抱ける感性になり、生産の包括的な枠組みとは、下限的制約と積極的創造性と両面の因果を浮かべる創造観を指し、大局的ビジョンとは、経済産業と政治行政と教育文化という領域と相関で生産の協働性を作り上げる観念を示し、これにおいて、生存と繁栄の持続的システムへ及ぶという長期の再生産体系を構成するのが本書の思想の特徴を表します。即効的な成果を求め、力んだ手法による財の獲得へ走り、根本的な信用を棄損するようでは、持続的な再生産の関係には至らず、地に着く生産や発想をもって、技術力を磨き漸進的な軌道を作り上げる所に、健全な生産性と人間性が備わり、過度に外界への要望を表す事もなく、適当な内外との調和を作り上げる感性が宿される。物理性への過度な従属も、心理的な基盤の弱さが根本の原因となり、外界を犠牲にしながら自己の生存を遂げる発想へ傾けられる。短期性の利益を皮膚感覚と常態して、即効的な期待を強め、過度に力んだ手法へ着手し、短変数の方程式へ固まり、単純物性型の反応を起こす体質が生まれて、一過性の利益へと重心をもって、長期性の利益を破綻させる。物理的効用を指す利便性や効率性への過重な意識が起こり、物理従属的な経済の基調が作られ、直線的且つ画一性の利益を形成する産業構造へと基調が生まれる。中央集権的なコントロールが進行して、人の物性化へ及んで、多様な感性よりも決まった限定性の高い事柄を求める制御性が強められる。使用者側の立場から利益を作る発想が、制度や法規の性格へ反映され、政治行政の性格へと影響し、物理基調の強い構造が生み出され、二極的な格差現象を作り上げる。長期的に見る基礎変数の適正な制御という焦点へ重心をもって、過度な物理性や寡占化を和らげる発想や、物性を適度に制御できる感性の形成を教育文化面から生み出すという発想へ及んで、本来的なマクロ計画の適正が生まれ、過熱した経済感覚へ陥らない権力の有用性が実感される。選挙での人気取り的な態度へ陥るのも、共通的な基盤感性の脆弱さを原因とし、根本性と全体観の適正な感覚が弱く、分かり易い効用を求める大衆的な気質との相関を指し、教育文化面への十分な理解が劣ると、力んだ政治手法へ流れ、短期性の即効策を描き吸引する手法を用いられる。政治家の見識と共に大衆の基盤的な資質の良質性が揃って、長期性の利益を作る礎が生まれ、この面への意識が弱いと、今日的な状態を招かれる。国境を越えて財の取引が進められた現代においては、これらの事を鑑みて長期性の利益を追求する軌道に修正する事が、抜本的な改善の方途になり、一国のみならず万人性の良質な共通基盤概念を形成する事が、小手先に寄らない正道に配される。一時の人気取りに向かうほどに、教育文化への重みが薄まり、短変数の経済や政治が進行し、後戻りの困難な物理感覚で充満する世界へと突入する。利益のようで不利益を作る力が投じられ、人間の根本性を脆弱化させる。真なる利益への探求をもって、時々の賢明な最良性を引き出す態度が欠かせず、教育文化や適正な思想を作る事へ重心が起こって確かな生存と繁栄の道筋へ修復される。

以上のような観点を世界的な共通課題であるという認識を強めて賢明な共通基盤感性を作り上げ、物理依存への進行を適度化する事が最重要の人類的な問題と浮かび上がる。盗み症や詐欺という下限的な制約を直接に超える人間破綻が、更に深い下限的な亀裂を進め修復困難な物理的対立へのスパイラルを加速させる。これに適正な箍を嵌める事が体質の改善を指し健全性の下落を予防して、一定の水準を保つ事において良質な積極策への力が増進し、総体的に人間を成長させ利益を掴むことに及ぶ。人間自体の成長ビジョンの適当な概念図を誤ることなく形成されて、経済の成長へも反映される。持続的安定と繁栄の世界へ連なる有用な方策を探求する真なる利益を掴む意識の高まりが求められる。間抜けな奴が空の面子ばかりに拘って中心に居座ると改善の力を妨げる。自覚に及んで更生の過程を自主内発に選択される事でしょう。