「正しい」という感覚を表す様々な観念が創り出される。人へ嘘をつかない。人の物を盗まない。人へ暴力を振るわない等々が、幼少期からの躾として多くの人が教わる基礎的な事柄に思われます。この抽象観念の解釈に多様な条件とその上での適用差があり一様性の困難さと個別性の側面が生まれる。
人や集団は生き物であり、生き物は外界との適当な調和を持って成長や縮小を果たし生存を果たされる。外界への影響が大きくなるとそれに相応しい要望が生まれ対応に狭まれる。この動の中で適当な動を見出し調和させる事に一様的な観念を感覚的に落とし込み質実を抱き実感を生む事に於いて、頭と体の整合ある姿が創り上げられる。こうした提供と受容の関係性の中で、各種の問題感覚が現れ、生を進めると同時に滅を生むという抽象原理が浮かび上がり、根本的な人間の変わりづらい感覚が認識される。
ここから自己の意思を表現するに際しては外界への利益を齎す内容である事が滅への配慮を持った生の構築に成り、この性格を含む事に於いて自他との調和を創り上げる作法と規定される。表現する自己の意思や欲望の質量に応じて利害が比例的に発生し、表現内容からの効用に対して影響が想定され、マイナス性の影響よりもプラス性の効用が上回る事によって、生への力が与えられる。この因果関係があらゆる事象の根底に配され動の中で適当な動を作り上がる基本原理となり、抽象的な観念で表される一様的な集約性を持つ言葉と個別的感覚性の質感を適合させる焦点と浮かべられる。
生は滅を生むといった感覚に自然や人との共生感情が備わり、有限の生命への尊さを抱くと共に、生命を奪う不可分的、相反する実態が確認される。この面に感受性の現れる根源的な側面があり人間の最も特色を見る性格と映り、生命を持続的永続へと連ねる思索が深められ、一世代に留まらない代を跨ぎ繋げる意思となって根本の変容しづらい感受性を下に、身体と頭脳の働きを創り上げる欲望と充足の構造が長期的な欲望として浮かべられる。
こうした人間の原初的な型枠に対して創り上げた物事の力が強まる程にそれへ縛られる相関が生まれ、感覚的利便性を齎す道具や科学技術の存在が強まると共に人間側の身体の弱まりや心理の変容という実態が現れる。人間の原型的な型枠から見てどのような変化に在るかを伺い知り、根本的な感受性に価値を浮かべ適当な制御方法を考案し人間性を自ら創り上げる視点が生まれる。生を創り上げる事が人間の基本的性質の喪失を生むという事象を捉え人間をよりよく生む発想が浮かび上がる。
外界へ視線を注ぎ欲望を叶える一面的な動線に対して、創り上げた物事からの人間への影響の実測を持って観念と感覚の一巡的完結の持続的な動態系が現れる。こうした焦点を基軸にとり主体と外界との適正化の作法において、根本の感受性に価値を持つ実践的な応用が示される。人間自体を滅する事への視点を欠いた生の増進に在っては、根源価値を抑えない気の振れた一過的な即効的物性の反応を見せ、ここからは一面的で正常なエネルギーの持続的な発生には満たない。配慮を欠いた生産性と見做し冷静な効用と影響への構図を表し適正を導出する事に根本価値と適用の姿が示される。動である世界に対して根元を不動的な静と抑え、外界との適正な動を作る創造性にあって、軸を持つ人間性の姿となり、根元への意識が弱まり適当な思慮を欠いた生産性に進んでは、良好な人間性に則った産物には至らない。
基盤感性の脆弱化という問題感覚を抱き、そこから生まれる適正な方法として以上のような文脈が表現されて、重要な価値への認識を抑える定期的な習慣が築き上げられて確かな原理に根差した二次三次の原理を作る規則性が生まれる。万人的共通感性として不動的な認識を持ち感覚的な質感に浸透して確かな人間を実感する事に至る。何かに迷い判断に悩んだ場合には根源の価値へ立ち返り冷静な物事の構築に及ばせ、着実な質感を創り上げて自己を見失わない自信が積み重ねられる。気の振れた安直な方式をあまり考えずに採用する今日的な傾向が物性的な効用へ慣れた感性による行動様式に成りここからの弊害が各所に潜在的・顕在的に現れる。楽な方へ流れた付けは必ず回り元の地点に戻される。
小手先の手法を多用し誤魔化す態度は一切効かず、堂々と対象と対峙する感性に健康な精神と肉体が宿り、肥満に陥り負を与える事のない生の上回る力が発揮される。直線的単線の成長概念から複線の循環系を持つ成長概念に在って確かな人間社会の変わらぬビジョンとされる。盗み等のマイナスを働き適正な反省の態度を避ける姿からはその精神性が留められそこから一歩たりとも成長する事には至らない。マイナスを生んだ事へは適当なマイナスへの態度を持って成長に向けた更新が果たされる。負の経験を正に換えるには必須の工程でありこのメリハリを欠いた感覚に力強いエネルギーが与えられる事はない。物理依存による人間性の破壊には深刻な態度を持って根源の感性を蘇生させる事に於いて正しい軌道に修復される。
そして、正負という単純二極の概念に感覚的質感を鑑みて、割合という実際的精緻な感覚が生まれる。多くの場合、100対0の正負という判定には及ばず、相互的な原因を持って感じ取る事へ及び、淡白な対立的な構図へと強く進められる感性には、物理型の感覚が浸透した人間性と表され、落ち着きある根本の盤石性を持って、健全な調和を見出す歩みに良質な人間性が現れる。二項対立の単純性の傾向が、物依存の生活習慣から促進され、利便性というプラス面の副作用が現れる事への適正な自制力を磨き上げる焦点に長期的な視点から浮かぶ課題と示されます。更に、過去現在未来という時間の動態において、過去ばかりに偏した重心に在っても前進的なエネルギーが減少し、新鮮な感覚の持続する初心を根に新たな発見や気づきを生み出す事になる。前を向いた力の投じ方に於いて尽きる事のない人間の成長への軌道が示される。この動態を作るには過剰ストックが縛りに成り適当なストックに於いてフローの持続が叶えられる。