原初的な想定から物事を積み上げる事に、感覚的質感の伴う実感が形成される。これに即した物事の重要点が浮かび上がり比重の取り方や割合感が生み出される。生活上で社会秩序を測定する代表的な場面が、契約と履行という観点であり、この切り口から社会生活の健全性の下落や維持や上昇という施策が講じられる。約束を紙面で交わしたものの、実際に従うかどうかは、生身の人間性やその人間を取り巻く諸条件から契約への信頼性が想定され、守るであろうという仮説が描かれ実際場面で検証が取られる。つまり、言葉で合意はしたものの、内容への納得性の度合いや人間性や諸条件によって行使への蓋然性は異なり、観念と感覚の整合度に反映される。経済的な安定基盤を備える生産性を持ち定期的な収入が見込まれ不測の事態にも少々の余裕を持った貯えが在るという条件面と人との約束を守る事に重要性を抱く心理的欲望の所在が言葉の重みと映し出され言葉の段階での信頼度と及んで交流の深まりに反映される。手癖の悪さや詐欺などの犯罪癖を有する人間性は、その発生によってすべてを御破算にする信頼性の喪失リスクが高く生身の人間の良質性を基盤にした関係が形成される。よって、躾や健全な生産性を備える規則性の程が信頼形成の基礎に置かれる。こうした健全性の高い生産領域が浮かび上がり社会の基軸的な存在と認識され、水もの的な領域との相対比較が生まれ各自の性格を抑えた認識の下に全体観が形成される。定番と変わり者と季節物等と比喩され安定と前進的な成長を意図した活動図面が生み出される。このような概念図から強制権力を背後に備えた法律の効力や自主内発の道徳文化や経済行為の性格が掴みだされ適当な手順や優先価値が現れ、着実性の高い健全性を図る歩みに於いて適正な感性が生まれる。更に自主内発性という面に影響を与える科学技術との相関等へと視点が深められ、根本的な面からの法律、道徳、経済といった連なりが描き出され包括的な枠組みを持って適正な体系が創り上げられる。経済が良ければ道徳も高い因果も少なからず実感されるものの、経済の内実に深く切り込んで人間の長期的な性質の破壊に及ぶ事のない真に良好な利益の需給を意図して経済の性質や構造を創り上げる視点も含まれる。或いは、法律論ばかりが先行して経済面が弱まり観念世界に偏した体質に至っても健全性は壊れ、健全像を根にして各領域の有機的な構成を取り適正な原理が作られる。道徳や文化という純粋原理が感覚と観念を結ぶ感受性と作用して健全な心理面の下に両面を調整する所に人間性が映し出される。こうした論理体系から見て現代の社会状況や趨勢の認識が取られ、マイナスには予防、プラスは増進という対処方針が形成され具体的な施策を持って良質性の維持や向上へ連ねられる。基軸に相応しい人間性という標準像を下に正負の誤差が測定されて適正な配置へと修正し個々人というミクロの面や社会システムの健全性を図る事へ及ぶ。これが長期的な観点を含んだインフラの盤石化への基本的な焦点や施策であり、言行の整合や期待と効用の適正等の欲望と力と責任の均衡を目安に正負の測定を持って改善が進められる。言い換えると健全性という理念を持って個別事象を選定し事実を掴み量的な集計を図って規則性を洗い出し、直感的な快不快から理性的な分析が加えられ精度の高い予期する想定が描かれ、仮説の設定と有用な施策を投じる文化政策という大枠が描き出される。健全性の体系が作られ重要な影響を持つ領域が想定され、そこの実態を掴み基準との開きを測定し改善策を投じる具体的な活動へと展開され完結性を持つ文化活動が形成される。感覚的な積み重ねから抽象集約された原理が作られ原理を下に感覚の適用を行う流れに及び、質の形成と量へ転じる軌道と現れる。こうした想定の下に本書では健全性概念の形成過程を示し基準体系を創り上げる活動と配されます。領域を分化させその中での最適性へ及ばせる以前に長期的かつ根本の包括的全体図の善し悪しの程度やイメージが備わって分化の適正な役割を見失わない基礎と応用の関係が創り出される。根本思想という部分には万人的な共通性が意図されて、破滅的な衝突を回避する原理と作用する。思想信条の自由といった規定に対して、前提的な価値の統一性への志向性を少なからず抱ける所に人間という最大分母の概念を創り上げる道が浮かび上がる。これを諦めない感性に健康な社会性に及ぶ協働や共生の欲望が在り、根源の本能に含まれて大きく軌道を外さない発想や行為を持つ平和の道筋が描き出される。
4)文化政策
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