有名な人、派手な外観、でっかい会社、多くの人口、広い国土、豊富な資金量、膨大な軍事力、等々、個別的焦点に浮かぶ物性的な観点による事象の描き出しになり人々が率直に浮かべられる力の概念に思われます。この物性力に対して心理的な面に現れる労わりの心が人間の本性に備わる他の生物を凌駕する優れた性質に成りここに種の永続的な繁栄を齎せる起源が生まれる。
人間の感覚器官等の生物的な仕組みから、それを満たす物性的欲望と充足のサイクルが生まれ力と行使による実現を図るエネルギーが投じられる。他よりも多くの資源を得て大きく成長を図りたいといった動物的本性が内在する。協働生産体制を築き他者の力を借りて自己の欲求を満たす発想が進行する。こうした原初的志向性は多くの人が同時に併せ持ち、自己中心的な強欲をそのまま押し通す事の困難さに突き当たり、公平公正な基準と適用の仕組みを持って多くの力を一つのベクトルに絞り込み力の集約を作りだされる。つまり心理的な欲望への配慮に否応なしに狭まれ、貢献に等しいリターンに在って健全な感受性の維持と向上を果たし欲望を実現する作法に及び、このような筋道で物性と理性の基本的な相関が示される。
そして、物性的な欲望ばかりへ偏する事のなく人々の心理面への充足自体が自己の欲望の重心に備わり、他者へ真に喜ばれる利益の増進を意図する普遍性や真理を探究する軌道が増進し生産者として大きな成長を持続的に果たす理念と浸透する。ここに在っては多くの各種矛盾と感じられる事象に対して、理想と在るべき人間性像を根本の尺度に於いて純粋な適用をもって、事柄への解決作法へと力が注ぎ込まれる。真理や真価を追い求める発想による解を算定し、物性的な力による壁を乗り越える原理を探し真の喜びへ運ぶ軌道に突き進む。この道筋への困難さから容易な対処策へと視線が向かい本流軌道から逸れ、自己慰め的な手法を取り満足する普遍性の追求との乖離が生まれる。
「僕ちゃん、悪くないもん」だって「あっちの人々の頭がおかし過ぎるもの」よって、「こうした方法を取る以外ないじゃん」というような正当性を組み、妥協を繰り返しやがて感度や皮膚感に成り人間の性質と固まり通常感覚の正常値と作られる。
物性の単純利用による欲望充足に対して、心理的な欲望に重心を持った物理的力の利用が堅持されるほどに、これを根源の普遍性とした論理を描き、どこまでも進む真の利益の創造軌道が生まれる。生産当初の関心には各種各様の御縁等から、きっかけの相違や生産の限定が生まれるものの、根本の心理の良質性から普遍への太い軌道が備わり、幅や深さへと焦点が広がり、特定領域に留まらない実感を起こして真理を掴みだす熱が投じられる。上る入り口は各人異なるものの性根に備わる性質の同質性がエネルギーの質量に反映され、探究の焦点の同一路線に及び普遍的原理の一致へと昇華して直接的な生産と抽象的な原理の世界が創り上げられ、普遍性の心境に意識を持ち頂上付近で自然に合流する事になる。
妥協を重ね続け姑息さへの道を取り続け逃げに逃げを重ねた生き方と、真っ直ぐに心根を変えずに歩んだ人間性の違いは明瞭に起こり、発想や論理に顕著に表れる。「僕ちゃん、悪くないもん」の自己へ緩く他者へ厳しい反応を続けた性格と、厳しい道でも真理を貫かれる性格との差と及び、体に染み込んだ原理の違いと創り上げられる。この根源的な面に浮かぶ性格が長期的なスパンで掴みだされる人間性や文化を表し表層的な事象や個別場面での振る舞いに反映される。物性の力へ従属的な性質へと深まる程に真理を感じ取れる感性は弱体化し短変数の方程式による物理性を浸透させ感受性の貧困さと連なる。どんな道を選ぶ事も強要されるべき事柄には無く自らの望む人間性を創り上げる事になり、正誤や善悪美醜を安易に他者が評する事へはそれ自体が物性を指し本書の理念と外れた作法に及ぶ。自己の型枠を創りそことの比較を主にして、他者との過度な対比に寄らない主体性に在って心穏やかな精神と身体の形成に連なるものと思われます。恐らく勝手な想像に成りますが、こうしたスタンスに多くの日本人の感性が映し出されるように感じます。