群れて気が大きくなる性質には大きな力を与えられない。個人の時の意識と、権力や物理力を備えた立場での意識に大きな乖離が生まれる性格は、力を利己的欲望の充足に用いられ、力に振り回されたひ弱な感性を露わにされる。これが長期的に見る人間の変容しづらい性格であり、人格の適当な形成過程を経て然るべき配置に就かせるポイントに上げられる。感覚と感受性の循環を経ない観念は血肉化された体質に成らず、頭と体の分断で歪な感受性を生みだされる。ここに、常人と外れた特殊性が現れ過度に力に依存した発想や振る舞いを見せられる。力を投じてどういう感覚や感受性が起こるかの予測が体験工程の積み重ねから経られ仮説と実施に大きな開きを生まない制御感覚が内蔵され実際の倫理道徳観が実感される。
大きな力を慢性的に抱え、いつの間にか世間の常識と離れた感覚に陥り、万人一般に課せられる制約を飛び越え、間違えに相応しい態度が取られず、誤魔化しを重ねられ歪みが深まって当たり前の常識感を作られる。こうした歴史の教訓が予めの基準に反映され資格要件となり適格性の判断が成される。基準自体の設計と適用と定期更新という持続的仕組みに在って健全性が確保される。公共機関や準公共機関や、民間の大規模組織といった影響力の大きな主体に至る程に社会的な要請が強まり、公平公正な中立的性格を持続するだけの責任が課せられる。このチャック機能が弱いか仕組み上の欠陥があるように思い浮かぶ事も少なくない。今日、道徳という事にスポットが当てられる背景にも、こうした社会問題への認識が起因し、頭と体と感受性の適当な働きが求められ、歪な精神性や適正な人格に及ぶ工程の設計へ探究が深められる。また、インターネット環境は間に入る余計な因子を削減させ高精度な情報の対話を作り、より健全な効果の上がる仕組みに連なる。個々人の意見が強まり積極的な主体性の実現環境が整い、この流れが弱まる事は考えづらく良い意味での個人化が促進される。群れて流される事無く堂々と意見を表明し、最も良いものを万人的に選出できる原理創造性が向上する。これを妙な力で塞ぎ込む歪んだ事象が生じぬよう厳正な監視が求められ阻害因子を取り除く働きも欠かせない。共通と個別の価値を変え個々人の自由の広がりと共に相応しい責任が求められ健全な自由が促進される。どんな社会的な立ち位置に在っても、それを動かすのは個人の性質に他ならず、足腰の良質な感性が根っこに在って健全なシステムが作用する。万人共通的な文化の厚みが良質性の基盤に作用する。
いくら多くの知識があろうとも、良好な感受性に基づいた利用に成らねばそれは暴力と成り人々への幸福感を与えるに及ばない。感受性の健全性が創造の第一要件になり、ここの悪性は、あらゆる創造の弊害要素に規定される。根の良質性が人格の第一条件であり、文化論という知の体系が最も重要な学問の一つに思われます。