日本人の根源性

一章 日本文化

自身の良い面を掴む事が、外界との対峙における出発点になり、良い意味の自信を備えた対話や交流が生み出される。生を受け成長の過程を経て、在る程度の蓄積からその真価が確認され自己の支柱に強まり、根本の原理となって二次三次の応用が取られる。個々人の個別性は集団活動の中で見出され在る程度の同一的な感性が作られる。この長期的な性格で抽出される概念が文化となり日本文化と思える点を本書の冒頭に取り上げ人間創造への探究の起点を浮かび上がらせます。この自信に陰りを見せるような行為を進めるほどに、自己の主体性を見失い、生命力の低下や痩せ細ったエネルギーの体質に及び、心身の喪失という事態を招かれる。芯となる部分が強く意識され、体と頭が連なって健康な心身が備わる事に思います。

1)日本人の根源性

大雑把な心象として文系学者の表現は一般の感覚からすると雲の上の世界になり実社会との距離感が生まれる。感覚工程を表す文脈が遠のき抽象概念を組み合わせて自己の満足に浸る生産と映り社会的効用に疑問が浮かぶ。感覚と観念の循環と感受性の発生という規則性を標準にした抽象概念の段階的構成によって多くの生活者に近い感覚に則した表現が生まれ自己目的化から有用性が意図されて価値の実感が高まる。贅肉を削ぎフロー型の規則性から良好な心と感覚と頭の動きが作られる。このバラバラな人間の増産が物質文明の負の側面と浮かびます。

当方の活動の主眼は、良質な筋道を浮かび上がらせ思考や行為の基本形を示し、各自の興味在るテーマを進めながら個別知識の吸収と基本形を循環させ観念フレームと個別知識の有機性を作りだす事に成ります。この前段に何に関心を抱くか、その強弱の起こりは個々人の感受性の質量が起因し、筋道の表し方の善し悪しが一部この動力に作用すると思われますが、この面を他者が育てる性格には無く個別体験的な背景からエネルギーが生まれ研究や活動への自発的な熱が注がれる。

こうした認識の中で、根源的な層からの良質な筋道の提示に探究が取られ、動機づけや思考の下地と作用して人間の骨格を備えさせる面に力が注がれます。ビジョンの良質性を計る基準に頭脳と感覚と感受性の一体的な実感度という面が置かれ、主体と客体の高い調和性に漕ぎ着ける工夫が取られます。自己の仕組みを基礎に対象を映し、集団や社会システムを捉え各側面との整合と拡張を取り、実際的な質感を掴む為に有用な観念の創造が意図されます。フレームと個別特定領域との相互性で表現の明瞭性に反映され実感に良く届く表現が生まれる。或いは感覚工程による体験やその適用から、ややこしい事を平易に置き換え実感にスムーズに入る想像性が動機づけや理解の程度に及び対話の円滑性を実現する。こうした調和性への志向は個別体験の質量や柔軟な創造力、そして人を見下すような感覚に陥らない平等への制御感が需要者サイドに立った供給に及び研究の深まりや達成度に反映される。

心持の良質性、健全な心身、奉仕性の感性という面に良い表現者の根っこの資質が浮かび真摯な対象との対峙を備えられる。この性格を植え付ける事が文化論の肝要点と絞られます。ここに正直に自己と向き合い他者への誠実な態度を常時する日本の伝統的な性質が実感され成長力の源泉と浮かびます。根の質が強い幹に現れ歪んだ手法に及ばない健全な気質に至り、物性に過度な依存を見せない理性の性格が生まれ自己鍛錬の持続性から他を魅了する生産事物が生み出される。

以上を纏めると、頭と体と感受性の良好な循環を持つ規則性から質実の取れた観念ビジョンが生まれ、且つ、個別感覚体験の豊富な経験や柔軟な発想が平易で有用な表現を出現させる。これらの動力に、平等性への制御感覚が謙虚な対象との対峙を持続させ探究心や創造の質へと現れる。平等思想の多元的な効用が浮かび上がりこの性格の根付いた体質が中長期の基盤に備えられて健康な安定と成長の持続性を実現する。文化の中枢的な性格として長い伝承を積み日本人の良質性の根源と思われます。この崩れへの対処と予防に文化活動の中心が生まれます。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください