多重層世界の認識

多重層世界の認識

客観認識とは「創造事物とそれへの対価の適正」であり、この過不足の少ない状態が独立的主体性に成り、創り出す事物の価値についての算定式をどんな論理で描くかに、創造者としての人間性が現れる。自身が考える創造事物の直接と間接的効用と影響を表し、他者がそれについてどのような因果の実感を取るか、そして、創造活動への適正な対価がどの辺りにあるか、この二つの側面から客観認識が生まれる。

感覚的な効用と影響から、二次三次的な因果関係がどう在るかという積み上げ的なアプローチと、過去の歴史と未来の志向性を含んだビジョンの形成に対して、創造事物がどのように作用するかといった観念的なアプローチという二つの面に寄って客観認識を描き出す事になる。

いつどこで、誰に対して、「何を」「どのように」提供するか。その効用は「○○」であり、影響は「××」である。この創造に対する対価は「△△」が適当である。その根拠は「◎◎」であるから。この論理についての率直な他者からの評価が、購買行為による妥当性の合意で示される。購買行為の自由選択環境度の状態について、当該事物の購入に対して純粋に良い悪いを計りだす環境にあるか。供給的な利害を排した需要者としての純粋な事物の評価と購買が描かれる。

ここに不正な盗みや直接関係ない供給的な利害から、創造事物に歪んだ尺度を加える事のない公平公正な態度が在って適正な付加価値と対価の算定に及ぶという見方を持つか。

直接関係の弱い間接性の因果を含めて、付加価値と対価を測定するか等々の立場上からの利害や、ポリシーの取り方の相違や、中長期性のビジョンの有無が、創造事物への多用な価値算定に現れる。物的な感性を含めずに、純粋な感性による評価を与える秩序にする事が、原理追求型の創造社会に至り、各人の独自尺度から創造事物を計り、相対比較よりも絶対性の測定に及ぶ事が健全な市場原理の形成になる。それには、各人がビジョンを持ち、理想と現況と方法という構図が描き出され、その全体構想にたいして、各種の創造事物を配する事によって絶対性の付加価値測定と価格の導出に及ぶ。感覚的比較に対して観念的なビジョンの有無がこの相違を生む。

長期性の文化ビジョンと、個別特定性の高い需給構造のビジョンといった重層の構造が生まれ、普遍性の高い人間性を想定して、そこから反映される個別特定ビジョンという図式を持つ事が人間性を備えた創造性となる。

個別特定性の立場による物理的な暴走に及ばない為の共通的ビジョンを間に入れて、長期ビジョンと個別ビジョンとの具体的な調整を果たす作用が生まれる。偏ったビジョンによる心身の健康性の阻害に及ばぬよう、健康な感受性という面を不動に添えて個別を制御するのが適当に思います。この面が間接性の付加価値と対価の制御作用に当たり、純粋な長期ビジョンに基づく、健全な精神からの操作を成して、個別への一定理解や正当性が示される。

長期原理に基づかない共通利益の執行者利益の追求からは、個別への納得性が生まれず、普遍原理を下にした公平公正な運用が欠かせない。共通利益の執行者が、長期ビジョンを持たずに個別生産者と同列的な中期ビジョンで運用すると個別性との軋轢が多産され、競合的な状態を招かれる。政治が経済と競合する事を回避するには、長期性のビジョンが在って、それを下にした中立性を確保して、個別との適正な距離感が創り出され、個別と共通と根本の健全な軌道が叶えられる。根本面のビジョンがない所には、健全な安定と繁栄の軌道は持続せず、詐欺や盗み、物的力の制御が生まれず、世界を破壊に導かれる。文化による付加価値算定と適正対価という図式が根本に備わって、大枠のフレームを作り、その中での各種個別の付加価値と対価を生みだす事が、客観性という真理の導出と描き出される。経済領域を主たる活動にされる人々の客観性と、政治や文化という領域における客観性は多重層関係による捉え方の相違がうまれ、この理解が弱いと単純物理性の客観性で支配的になり偏狭な感受性の人間世界が進行する。こうした世界観が本書で言う光を指し良質な感受性を備えた創造の導出が意図されます。

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