観測者の頭に在る観念と事象の適用で表現が用いられる。比較的大きな対象を指して、経済界、政界、科学界等々という領域と浮かび、内部構成や動態を捉え、これらの上位概念や特定概念に寄る尺度を設け良いや悪いの形容を付して評価が加えられる。意識的か無意識のうちにこの尺度が備わり各所への要望を求められる。観測者という性格から利害の近い立場等、関わり方から熱の入りようが変容する。
本書の観念構成は文化という領域の体系をミクロマクロの人間像として表し、マクロに於いては、狭義の文化(教育芸術科学等)と産業経済金融と政治行政司法の3領域で構成する社会システムと描かれ、ミクロの人間像における感覚と頭脳と感情を狭義の文化:感情、産業経済金融:感覚、政治行政司法:頭脳と対照して3作用の有機性をつくり健康な社会システムという骨格で纏めました。
これに人々の異同性を加え、個別と共通と根本の観点をとり、個別に経済、共通に政治、根本に狭義の文化と配して性格の異なる行為を区分し領域内の性格が詰められます。領域概念は、感覚と頭脳と感情という3要素で構成される基本原理が備わり、且つ個別的、共通的、根本的という領域の性格を与えて良質な人と自然、人と人との関係を創り上げる方式と導出されます。以上の整理を下表で示します。
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領域 観点 |
有機体 |
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有機性概念 |
基幹動態と枝葉 |
根元エネルギー |
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ミクロの要素 |
感覚 |
頭脳 |
感情 |
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マクロの構成 |
経済 産業経済金融 |
政治 政治行政司法 |
狭義の文化 教育芸術科学等 |
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領域区分 |
個別 |
共通 |
根本 |
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真善美 |
真:事実 |
善:価値 |
美:倫理道徳 |
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3権分立 |
実施 |
立案 |
検証 |
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適正創造行為 |
感覚 |
観念 |
概念化 |
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協働行為 |
固有技術 |
管理技術 |
理念・ビジョン |
大枠概念から各種領域の本質的性格を浮かび上がらせ、部分最適からの予防と作用して、全体最適性への可能性を探求する基本図面の素案が形成されます。各領域間のコンフリクトを解決する上でこのような世界観が正当性への根拠となり、統一的ベクトルや理念を持った統制が創り出され良質な制約の上の自由の図式と展開される。
これに哲学的観点から生滅観念を充てると、経済と政治を繋ぐ狭義の文化が、正と滅の融合的な作用を齎し、この領域の充実が健康な経済と政治の舵取りとして根元やエネルギーと配されます。感覚と頭脳の検証やその結果生まれる実感の更新、積み上げで生まれる普遍的感性の明瞭化という作業が、感覚と頭脳へ信号を出し創造活動へと反映され感情に回る循環系で持続的成長世界が纏められます。
根本原理に見る3区分とマクロの焦点への反映となり、この間に各種の領域が備わり、領域の形成要件には3要素が内在して独立的主体性の要素を持つ意思を含む有機体という知覚に及びます。この意思の柱とされるのが、欲望と力と責任の均衡を標準感覚と備える倫理道徳観の所在であり、このエネルギーが各種の創造を律する原理と作用し自律性を備えた主体性が現れる。この原理の連鎖性で個人と特定集団とマクロ領域との整合性が創り出され、一つの理念から同質のエネルギーが流れ意識と繋がり体と現れる。良質な自律性を持ち、健全な制約の上の自由という世界への軌道が生まれる。
このような標準図面に対して、阻害性の性質と伸張性の性質を見分け、評価を回し、施策を展開し続ける事で、質実を兼ねる運動が生み出される。文化観念と活動の実感性を所々で掴む実感点や、線や面となる水準規定を形成しながら知覚が深まり良質性の向上と描き出されます。長期の規則性として不動性を持ち固められるべき概念となりここに文化の領域が現れます。
抽象性の高い概念図で在り便宜上の単純区分と思う点も含まれますが、一定の良質な人間世界を作る上で有用性を齎すように思われます。この全体が「文化界」となります。解らない事がありましたら、忌憚なくご質問をお寄せください。