交渉とは相互やマルチの約束を取り付けることであり、約束は要望の衝突と妥協と合意のプロセスで締結される。
各人の利益を求め主張し根拠となる論理で裏付けを示しそこに妥当性が生まれると受け入れられる。つまり、民主主義や平等思想に価値の前提が備わり、この観念に基づいた主張と妥協と合意を取り付けるスタンスに適正が生まれ、個々の主張の合算と平均で均衡を生みだす事が妥当な要望と義務の関係と表される。言い換えると、普遍的価値の共通性を基本原理にして個別的事柄の適用を成す行為であり、原理と適用の適正感を創り上げ信用が醸成される。この実際的欲望の示し方から、感度となる健康な心身を相互的マルチ的に実感される事に成り、一方向の要望や過不足感が余りに生まれる事は普遍的価値を取り外した自己制御の崩れという実感が現れ、物理依存への感性が露わに浮かび上がる。
この静態的論理に、過去から未来へ向けての動的側面が備わり、過去の貸し借り、未来の貸し借り、それらへの信憑性という生身の動性で精緻な調整を取るのが実際であり、永続的関係性といった関わり方の長短を考慮して要望が溶け込まれる。
つまり、交渉には一定の普遍則が働き、それを余りにも超える要求を突き付けては信頼形成に罅が生まれ、均衡概念を念頭に各自の立場を考慮の上に要望を取り交わす真摯な姿勢が欠かせない。少しでも有利な条件を獲得しようと前のめりの態度で基本則とかけ離れては、却って手柄を損ない信用を棄損し良好な関係を遠ざける。こうした対話を心掛け刷り合わせるのが理性的な人間の振る舞いとされ、強引な態度や強要の姿を見せてはマイナスの評価が加えられる。一時の手柄欲しさに後々に禍根を残すような態度をとっては長い目で見て傷になり均衡を原則に交渉を進める事が適正な文化人の姿と思われます。
テクニカルな交渉術等という小手先の手法は却って信用に疑念を与え、信義誠実な態度を率直に見せて良好性の深まりに及ぶ。心象は残り、後々にお釣りを余分に渡す自発的行為となって信頼性の深まりへ繋げる事が最も良質な交渉成果に思われます。長い関係を前提にしたポイントと浮かびます。